サマーウォーズについてつらつら書くよ(もろネタバレかつネガティブ気味なんで注意)


サマーウォーズ。結構人入ってたなぁ。しかし期待がすごく大きかっただけに、不満点が噴出。べた褒めの人が多いことに対する反発。その晩は大反省会になりましたとさ。ちなみに、資料集、監督インタビューなどの情報はあまり手にしていないので、映画を一回見たきり(と若干のネット上の皆さんの感想を加味した上で)の雑感となっております。あしからず。
・見終わった後交わした第一声が、「千と千尋の神隠し」って面白いよな、で意識共有していて面白かった。なんかいろんな場面でせんちひフラッシュバックしたんだもの。
・やはり一番問題がありそうなのは脚本。主人公とヒロインの描写が足りなくてあまり好きになれないんだよね。特にヒロイン。
・多分皆言っているだろうけどビッチ系ですよね。大学入ったら別の男をつくるタイプなんじゃねーの。でもビッチに徹してもいないし、バカな子、アホの子、っていう描写もそんなないし。要するに中途半端。
・誰かを髣髴とさせると思ったらFF8のリノアだった。なんか外見とかも似てないか?
・前半はOZの世界観を説明するのに尺を使いすぎていて、ケンジとナツキのキャラが全然掘り下げられない。お前ら顔見知りなの?憧れの先輩?なんなの?オリジナルの映画なんだから、びしっとキャラが定まらないとダメでしょう。逆にOZの世界観については、そんなに丁寧に説明されないでも、mixiだのtwitterだの全盛期のこのご時世、感覚的にわかるんじゃないだろうか。
・普段ネット世界なんて関わらないっていうおじいちゃん、おばあちゃんも含めて家族で見て欲しい、という考え方なのかもしれないが、逆にそういった層にはこの説明でも足りないくらいなんじゃ?
・まあ単に、企業の作ったチュートリアル的なプロモーションビデオ風の映像が作りたかった、という気持ちもありそうだけど。任天堂とか、アップルとか、ナレーションからしてあんな感じですもんね。
・ところで冒頭でケンジたちはOZのメンテのアルバイトをしているけれど、この設定もストーリーに生かしたらよかったんじゃないかと思う。末端の末端の末端から、OZ中枢へ。OZの管理者とかひろゆきみたいな登場人物もでてきてよかったんじゃないかなあ。実は陣内家の亡き爺ちゃんが・・・とか。それなんて電脳コイル
・キャストに関してはおおむねよかったと思います。特に永井一郎は聞いてて耳に気持ちいい!78才かぁ、素敵だなあ。他にも桐本琢也とか玉川紗己子とか好きですよ。
・サル警官は最初岩田光央かと思ってた。野球のおばちゃんは、途中でん、もしや・・・?と思ったけど、帰ってきて調べたらやっぱり真琴だったんだね。いや、可愛かったよおばちゃんも!
・若干の不満はカズマきゅんかな。個人的にはあんなにまんま女の子の声にしないほうが萌えた。もっと低かったりハスキーな感じの方がよかったかなあと。あの喘ぎ声は死ぬほどエロかったのでいいけどね!(というか喘ぎのカット長過ぎて不安になった。一般人、いいの?大丈夫なの?)ああでもベテラン声優起用しなかったのは正解かな。あの危ういエロさはでないよ。
・背景美術はさすがに綺麗だと思いました。あの日本家屋(ていうかむしろ城のレベル)は大変いいですよね。もっとしつこいくらいにディテールを描写してもよかったのでは?あとご飯描写はやっぱりジブリにかなわねーなー。しょうがないけど。皆が好き勝手に飲んでるのがとてもよい。いきなりワイン飲んじゃったり日本酒だったり。おばあちゃんもビール飲んでるしなあ。あと、絶対親戚にはお酒飲まされるよね。断ってオレンジジュース飲んでたけど。
・OZ内での細かい書き込みの描写はいろいろと小ネタが仕込んでありそうなのでDVDでたらじっくり見ます。カズマたんの指をチュッパチュッパを見逃したので見ないわけにはいくまい。
・脚本に関するツッコミ。私が理解できてないだけかもだけど、何で個人写真が流出してケンジの顔写真が流出してたのかがよくわからん。あれもラブマシーンの工作なのか?まーでもいきなり自分の写真がワイドショー出てたら怖いしびびるよねぇ。
ラブマシーンはカオナシっぽいですよね。アバター喰って肥大化するところとか。デザインコンセプトは愛染明王金剛力士像合わせたような感じ?つうかディオ様?ああ、フジリューwaqwaqぽいデザインでもあるな。
・おばあちゃんの活躍は、私は素直にカッコいいと思いました。こうやって昔から人を支えて来たんだなぁ。ただ、物語としては、おばあちゃんがもうちょっとツンツン→デレしてたほうがよかったんじゃない?お魎さん・・・とまではいかなくても。ケンジのこと認めるのあっさりしすぎ。
・お魎さんで思い出したけど、せっかく田舎舞台なんだから、バリバリ方言全開っていう人が一人くらいいたらよかったのになあ。
・おばあちゃんの薙刀、侘助さんが刃を握ったのは、切れそうに見えても刃がなまくらになっている→おばあちゃんが実は体弱ってることの暗喩なのかな、と思った。
・おばあちゃんの亡くなるあたりはまあベタベタなんだけど悲しいよねえ。大人たちはわりとテキパキいろいろこなしてるあたりが実体験に結びついてすごくリアルに感じた。あの辺の演出には文句ないです。
・ただ、予告編で使われてた手つなぎがこのシーンだったのか、っていうのはちょっとガッカリかも・・・。
・船持ってきたりスーパーコンピューター持ってきたり、あのあたりの「自家ヤシマ作戦」みたいな感じはワクワクして非常によろしい。もっとやりすぎ!ってくらいやれ!という気もしたけど。
・ヒロインがひたすら空気のなか後半のカズマきゅんはすごいなあエロすぎる。冷や汗かいたり身震いしたり喘いだり拳法だったり。このあたりはもう一度見なければなるまいて。
・最終戦のナツキ。なんかいまさらここでヒロインが活躍するのかー、と冷めてしまうんだが・・・。アバターの魔女っ子変身シーンはサービスなの、か?
・やっぱりラストはキングカズマですよね!監督もよっぽど好きなんだな。「もう負けたんだよ!」で打ちのめされてるカズマきゅんも可愛い・・・。
・ラストの学生服カズマきゅん、一回り成長した感じで可愛いよ。ちょっと髪が短くなってる気がする。あと「朝顔の浴衣」ってなんか象徴的な意味でもあったのかなあ。そのへんも消化不良。
・ぶつぶつ言ってきましたが、いろいろ語るだけの価値があるということです。DVDでたらまた見ますよ!それまでは妄想素材として、また皆様の妄想も存分に楽しませていただくことにします。季節はちょっと涼しくなってきちゃったけど、ホットなうちに見てよかったー、とそう思っています。

  • 気になる人

・理一さん:自衛隊の人。サイドカーつきのバイクにのってたりとか寡黙でカッコいい!あと独身とかホモくせえ!素敵!
・頼彦邦彦克彦兄弟:やっぱ肉体使ったお仕事の方は鍛え方がちがうわハァハァ、と侘助に詰め寄るところで興奮したのは私だけではないはず。
・万作さん:エロ親父歓迎ですよ!いいお医者じゃないか。わんわんおとのからみに和んだ。
・太助さん:電気屋。この人若いよね。サル警官の父親だとは思わなんだ。しかしどっかで見たことあるなあこいつとかこいつとか。結構好きなタイプです。えへへ。
・侘助さん:超お貞顔で素敵。もっと壊れたキャラだと思ってたけど案外普通の人だった。というか可愛い人だよね。SのふりしたMだよね。
・嫁さん連中とか、曾孫たちも皆気になるんだけどこの辺で。

  • 参考URL

かなり自分に近い感想だと思います。もやもや
http://upatea.sakura.ne.jp/log/eid1073.html
この人の演出案すごい。概ね同意できる。
http://reconsider-movie.g.hatena.ne.jp/hon/20090802/p1
カズマきゅんの可愛さで一部のひとがやばいことに
http://newsteam.livedoor.biz/archives/51314038.html
http://d.hatena.ne.jp/Lobotomy/20090804/p2

  • おまけ

じゃあこのシナリオで、劇場版オリジナルストーリー○○とかだったら、キャラの掘り下げにそんなに気を使わなくていいしいいんじゃね?あれ、それってデジモンなの?まあ俺はどっちでもいいけど・・・。

てことで考えた「サマーウォーズ・超監督・涼宮ハルヒ

天才的な数学力を持ちながらも内気な性格のコンピ研部長は、あこがれの喜緑さんに頼ま(洗脳さ)れ、長野にある彼女の田舎(という設定の閉鎖空間)へそこで二人を待っていたのは、喜緑さんの大勢の(洗脳された)親戚たちだった。しかも、コンピ研部長は喜緑さんから「婚約者のふりをして」と頼まれ、親戚の面々に圧倒されながらも大役を務めることに。
そんな中、電脳空間でハッキング事件が発生。何故か指名手配されてしまうコンピ研部長。犯人は知識欲を与えられた軍事用AI通称「朝倉涼子」喜緑さんの親戚の天才宇宙人ゲーマー長門が迎え撃つも長門は撃破されてしまう。混乱する社会!どうするコンピ研部長!

−−オチ−−

ハルヒ「っていうシナリオなんですけど、どうですか?メチャメチャいけてると思いません?」
角川「うーん、まずヒロインの魅力が読者に伝わりにくいんだよね。いきなり宇宙人という設定もわけわかんないし…」
ハルヒ「でもこの宇宙人も実在するんですよ!」
角川(あ、やべえ・・・こいつ頭イってる・・・)



ハルヒ「というわけで、角川編集部への持ち込みは失敗に終わったわ!」
みくる「もうベタ塗りはいやです〜〜」
ハルヒ「次は純真な小学生5人を集めて地球防衛隊を結成するわよ!」
キョン「だからなんで小学生なんだーーーーー!!!」



おわり